2023浜田たび フォトコンテスト 結果発表

やあ！

撮影者：盆子原政司さん

〈撮影場所：島根県立しまね海洋館アクアス〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　思い切ったフレーミングで白イルカと子供を的確に捉えています。こんなシーンに出会えるなら行ってみたいと心くすぐられる方も多いのではないでしょうか。構図やタイミングなどまるで打ち合わせしているかのようなバランスの良さです。

夏の思い出

撮影者：安藤元晴さん

〈撮影場所：石見畳ヶ浦〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　小さくもほのぼのした後ろ姿が印象的です。全体をブルー基調で手前から水面で構成したアングルが素晴らしいですね。いつまでも透明感ある浜田の海であって欲しいと思いました。

この季節に咲く花

撮影者：横田孝平さん

〈撮影場所：浜田市瀬戸ヶ島町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　華やかで美しいシーンですね。水面に映る色彩も画面に彩を添えています。これらの華やかさも長秒撮影の賜物です。露出も的確だと思います。24年度の花火大会には僕もチャレンジしてみたいと思います。

全景！絶景！石見畳ヶ浦！

撮影者：石橋英之さん

〈撮影場所：国府海水浴場〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　ドローンの登場で普段はなかなか見られない方向や角度から眺めることができるようになりました。本作も国分の海岸沿いを素晴らしいアングルから捉えています。ここで成功の鍵だったのは空も入れている点です。ランドスケープでは空を入れるか否かがポイントになりますがここでは空を入れることでうまく奥行きやスケール感を表現できていると思います。

夏列車

撮影者：吉村幸紘さん

〈撮影場所：浜田市三隅町岡見〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　思い切った順光の光が山陰本線の魅力の一つと言える海岸沿いを駆け抜けるシーンを力強く表現されています。ただブルーなど少し彩度が高すぎるような気がしました。RGBの色はあまり鮮やか過ぎると作品を損なうので注意が必要です。

どこから出してんのよ？ミラクルリング！

撮影者：足口豪さん

〈撮影場所：島根県立しまね海洋館アクアス〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　素晴らしいタイミングで捉えています。よく見れば白イルカがブレていますが逆に画面に動きを生んでいます。全てがシャープで止まっていれば良いというものではありません。絵柄に合わせてブレやピントの浅さを組み合わせて印象的な絵作りにチャレンジしてみてください。

霧立ちのぼる参道

撮影者：島田満さん

〈撮影場所：大麻山神社〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　モノクロにすることで光の濃淡のみでの表現となり特にこうした霧やガスの出ているシーンではやわらかく印象的なシーンに表現できます。おそらく参拝の帰路だと思いますが撮影ポイントと被写体の高低差が奥行きの良い演出となっています。

ひまわり畑

撮影者：河野進さん

〈撮影場所：野山嶽ひまわり園〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　販売されているプリセットのような色彩やコントラストでうまく印象強い現像処理でこの色調が気に入りました。露出を詰めてシャドー部を落とした塩梅が作品をより立体的に表現できていると思います。

アルテミスに微笑む

撮影者：伊藤大貴さん

〈撮影場所：三隅大平桜〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　キーワードをイメージにした絵作りは写真かもよく行いますが、キーワードを解説するステイトメントとしても素晴らしいコメントを読んで作品を拝見するとまた見方も豊かになります。タングステンを完全に補正された白い桜がとても印象的です。

異性人

撮影者：尾崎浩史さん

〈撮影場所：浜田市瀬戸見町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　これは面白い視点でした。毒々しい赤が印象的でひょっこり首を出した宇宙人そのものですね。きっと昔はもっと首太だったのでしょうね。広角でセンサーが小さいのか背景も感じられる被写界深度がこの作画を印象づけています。

ツーショット

撮影者：村上真由美さん

〈撮影場所：三宮神社〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　ナイスシャッターチャンスでした。この思い切ったフレーミングが成功しています。こんなシーンに出会えると知ったら旅ごころくすぐられる事間違えありませんね。奥の般若もいい味出していてとても素敵な作品です

夕焼けに染まる

撮影者：畔上尚子さん

〈撮影場所：浜田市国分町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　夏の夕方にこんな風景を見たいなぁ〜と思わせるような素敵な一コマでした。こうしたキラキラしたシーンでは高速シャッターで止めるのが効果的ですね。背景の水平線の写りから絞りも十分絞られていると思いますが、絞りはそのままに感度をあげて更に高速シャッターを選択した方がより良かったと思います。最近のカメラは思っているほど高感度によるノイズ感は出にくくなっているので思い切って感度アップにチャレンジしてください。

花火

撮影者：西村尚樹さん

〈撮影場所：浜田漁港〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　白飛びのない写真的でナチュラルなコントラストや色調が素敵な作品です。炸裂する爆音と大きく広がる花火の花をライブで鑑賞できるのは最高でしょうね。こちらも旅ごころをくすぐる素晴らしい作画だと思います。

天使の梯子広がるひまわり畑

撮影者：伊藤和恵さん

〈撮影場所：浜田市弥栄町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　おめでとうございます。一般的に元気な印象で表現されがちなひまわりを、時間帯やタイミングを選んでしっかりとしたトーンで厚みのあるイメージで捉えています。この作品を見て、私も同じような美しい風景に出会いたいと思いました。ある著名な写真家が「名作は朝や夕の光で綴られる」と言っていましたが、あなたの作品を見てその言葉が思い出されます。あなたの次回作にも大いに期待しています。

だばー

撮影者：木岡悠太さん

〈撮影場所：浜田市内村町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　NHK教育番組のキャラクター「どーもくん」を思い起こさせるユニークな視点を持っています。あなたの柔軟な思考を通して地元を見つめ直すことで、これまで気づかなかった楽しい隠れスポットに出会う可能性があると感じました。木岡さんのその楽しく創造的な視点で、これからもさらに探索を続けていただきたいと思います。

夜の展望台にのぼる天の川

撮影者：谷口尚良さん

〈撮影場所：室谷の棚田〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　田植え前の室谷の棚田の風景ですね。その隠れた美しさが際立つ素晴らしいスポットを選ばれました。特に、星景写真を意識しながらも、縦構図と星景撮影の技法を使って、一般的な写真のように見せるアプローチに深く共感します。あなたの独自の視点で見つけた素晴らしい隠れスポットの写真をこれからも楽しみにしています。

きいろの道

撮影者：宇津知絵美さん

〈撮影場所：浜田市内村町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　穂の実った穏やかな天気の中で駆け回る子供の姿は微笑ましいですね。今年は特に暑い日が多かったので、この写真を撮影した日も暑かったかもしれません。大汗をかきながら走り回る子供たちの姿は、本当に魅力的です。広い風景の中で子供が駆ける様子を、浅い絞りで奥行きを出し、的確なピントで撮影しているのが印象的です。絞り値をどこまで調整するかが、写真のピントの範囲を決定する重要なステップとなります。

霧の参道

撮影者：森山慎也さん

〈撮影場所：大麻山神社〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　この神社は雨や天候が悪い日に訪れると、霧や雲が神秘的な雰囲気を醸し出しますね。私も浜田へ作品制作でよく行くのですが、天気が悪いときは山を見つめて、見えなければその神社に向かっています（笑）。あなたの作品についてですが、渋めの色調が非常に良いと思います。ただ、手前の階段が明るく、奥への目線の流れを少し妨げているように感じます。ハーフNDフィルターを使用して減光するか、思い切ってその部分をカットすると、作品がさらに引き立ったかもしれません。

石見のカッパドキア

撮影者：峯田翔平さん

〈撮影場所：石見畳ヶ浦〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　キノコ岩の存在については、私も知りませんでしたが、あなたの作品を見て、実際にその場所を訪れてみたいと思いました。時間を選び良いタイミングで撮影しています。夕日を背景にしつつも、岩の質感をしっかりと捉えるために露出設定や現像に苦労されたことでしょう。風景写真では、フィルターワークを用いることで現場でのイメージをさらに高めることが可能です。ハーフNDフィルターの使用を一度お試しになることをお勧めします。これからも素晴らしい作品を期待しています。

朝の入江

撮影者：森口朗さん

〈撮影場所：浜田市瀬戸ヶ島町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　シンメトリーな構図で、周辺部までしっかりと解像しているため、非常に見やすい作品となっています。風がほとんどなかったのでしょうか、水面が鏡のようになっており、美しくグッドコンディションだと言えます。作品力を高めるために「フレームの四隅をよく見る」というアドバイスを写真誌でするのですが、特に残念だったのは、画面左下に映るボートのエンジンと画面右の電柱です。これらをカットすることで、作品がさらに見やすくなったと思います。

夏の入り

撮影者：向田晋也さん

〈撮影場所：大麻山山頂展望台〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　写真から感じるこのワイド感ですから、実際にはさらに素晴らしい光景が広がっていることでしょう。私自身、この場所には天気が悪い時にしか登ったことがなく、いつも周囲は真っ白です（笑）。しかし、あなたの写真を見て、天気にかかわらず登ってみようと思いました。個人的にはもう少し濃い濃度が好みですが、非常に見やすい露出で撮影されていると思います。トリミングか比率の変更で撮影されたのでしょうか。このワイドな比率が、スケール感をうまく演出しています。

夏の風物詩

撮影者：大石達さん

〈撮影場所：大麻山山頂展望台〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　今回の大麻山からの絶景には本当に感動しました（笑）。奥行きのある対角線の構図に点在する漁火が、非常に華やかで印象的です。夕景や夜景での点光源が目立つ作品では、レンズの性能が重要な役割を果たします。この作品でも、画面右側にサジタルコマ収差が見られますね。スマートフォンのカメラ性能が向上している現在でも、本当に素晴らしい作品を撮影するためには、カメラの光学レンズの重要性が改めて認識されます。

星の架け橋

撮影者：山藤広巳さん

〈撮影場所：三隅大平桜〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　あなたの作品を見て、その美しさに感激しました。コメントで述べられた撮影状況を読んで、さらに納得しました。自動販売機の光が非常に効果的で、良いアクセントになっています。確かに、天の川をメインにすると通常は視点が拡散してしまいますが、この作品では桜が青白く映ることで、天の川との組み合わせが不思議な雰囲気を生み出しています。黒く潰れた桜よりも、はるかに魅力的な作品に仕上がっています。

簗瀬の滝

撮影者：木岡悠太さん

〈撮影場所：浜田市内村町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　通り過ぎてしまうような場所でも意識を持って違った場所や視点から見つめるというのは大切ですね。こんな素敵な滝を独占できるとはまさに隠れスポットですね。水量も程よくスローシャッターで上手く水の流れを表現しています。露出をややつめて岩を暗めにし、水の流れを強調できたのも良かったと思います。

プライベートビーチ

撮影者：半場幸伸さん

〈撮影場所：浜田市瀬戸ヶ島町〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　雲にフォーカスして全体の露出を抑えて雲のディテールを抑えた露出設定が成功しています。しかし画面周辺部が解像しておらず画像が流れています。こうした特徴はスマホのレンズに顕著に見られる現象ですが、構図は安定感があって広がる雲のスケール感をうまく表現しています。

大麻山山頂からの山陰本線

撮影者：川崎審爾さん

〈撮影場所：大麻山山頂展望台〉

審査委員長コメント【審査委員長コメント】

　鉄道ファンの間で有名な撮影スポットを、あなた独自の視点から撮影することに成功しています。山の立体感や山間を走る列車の風景は、通常鉄道写真を撮らない私にも非常に魅力的に映りました。光の位置が時間とともに変わることで、風景の表情も変わると思いますので、フレーミングのさらなる精査や、異なる時間帯での撮影を試して、この場所からの作品の完成度を高めてみてはいかがでしょうか。今後の作品にも期待しています。